慶大×富士吉田市のプロジェクトMTG@SFC
雪の中を慶應SFCへ。慶應大学×富士吉田市で1年越しで進めているプロジェクトMTGで、今日はポリコムで3地域をつないで遠隔TV会議。ICTで地域の政策課題を解決する地域情報化研究コンソーシアムから生まれた本プロジェクトは、小中学校の教職員のペーパーワークを大幅に軽減する業務支援システムを開発し、教職員が児童・生徒と向き合う時間をとれる環境づくりの実現を目指している。自身は教育イノベーションの専門という立場で、コンソーシアムの教育分野専任として慶應大学チームに参画して2年。今現在、本プロジェクトで開発してきたシステムの新年度リリースを前に大詰めを迎えている。
全国の小中学校の現場では、出席簿、成績表、健康管理票など、ありとあらゆる帳票処理業務が山積しており、バラバラの帳票様式、マスターデータの重複管理、手書きとPCの混合入力など、極めて非効率な業務環境になっている。もちろん、これまでも大手ベンダーが業務支援システムを開発して自治体に販売してきたが、高価格、カスタマイズ限界、アップグレード予算無しなど、概して持続性がないのが実態。そこで、教職員の業務フローを分解した上で必要最小限の機能のみを抽出し、地域ベンダーがリーズナブルな価格で開発・サポートする仕組みを着想したという経緯となる。
多くの自治体では同じような課題を抱えており、本プロジェクトでは当然に横展開を想定したスケールアウトを考えている。全ての自治体が0から開発する必要など全くない。基本仕様さえ固まれば、複数の自治体で共有していったほうが遥かに生産的となる。したがって、大学という研究機関がプラットフォームとなり、教育システムに専門知見をもつSOI(スクールオンインターネット研究所)さんやイノベーションプロジェクトの設計を行う自身のような外部専門家がチームに入り、短期集中で一気に進めるという体制になっている。年度末までカウントダウン。アクションあるのみ。