突撃!万里の長城マラソン


単身、中国・北京に突入。遂に、万里の長城マラソン(The Great Wall of China Marathon)への参加を実現した。世界遺産たる“万里の長城”の名を冠する本大会は、単に長城を見ながら走るような生易しい類のものではない。レースロードは、万里の長城そのものである。突き抜けた挑戦意欲をもつ100名弱のツワモノたちが世界各地から参戦する、言わば、高濃度圧縮型レースである。フル、ハーフ、10km、5kmと4カテゴリから構成され、快晴な天候に恵まれた万里の長城で午前9時過ぎに一斉スタートした。

半端な覚悟で志士たちと走る訳にはいかないと考え、今回、僕が参戦したのは10kmレース。それでも、普通の10kmとは訳が違う。ハーフやフルなどは想像を絶する。平地は皆無と言ってよく、ランナーが走るレースロードには、急勾配の階段、崩れかけた崖、楼閣内通路が待ち構えている。しかも、激しく観光客が立ちふさがる難所まである。もはやマラソンを超越したサバイバル式の高度障害物レースと化す。時に断崖のような階段をよじ登り、時に太極拳集団のど真ん中を駆け抜け、僕はなんとかゴールに辿り付いた。


蓋を開けてみると、10km男子の部で1位を獲得。表彰セレモニーで記念品を頂戴した。謝謝。これまで参加したマラソン/トライアスロンの中で、万里の長城マラソンは僕にとって最も印象的なレースのNo.1に躍進。想像以上にクールだ。快晴の万里の長城を激しく颯爽と駆け抜ける歓び。その感動は、プライスレス。今度はハーフそしてフルへとハードルを上げたい。僕にとって走ることが目的なのではない。新たなことにチャレンジすることそのものに目的があり、感動がある。そして、更なるチャレンジシリーズは続く。

なぜ挑戦するのか ―そこに世界があるから。