東京大学五月祭 Tohoku Cafe


東京大学五月祭で開催されたTohoku Cafeに足を運ばせて頂いた。山田卓史君、石田遼君を中心に有志のメンバーで立ち上げたTohoku Cafeは、東日本大震災を受けて自分たちに何かできることはないかと考えた東大生のみなさんが、“東北の食を通じて地域の魅力を発信する”ことで被災地を支えようと企画した取組。土曜・日曜と東京大学の弥生キャンパスに設置されたスタイリッシュな店舗では、満員御礼というほど多くのお客さんで終日の賑わいを見せていた。山田卓史君は2年前にNGOのプログラムでミャンマーを旅したときのルームメイトで、今回、Tohoku Cafeのお声かけを頂いた。ちょうど僕が戦略コンサルティングファームのブーズ・アンド・カンパニーで取り組んできた山村地域再生プロジェクトにて農村カフェレストランの立ち上げに参画していた経緯もあり、今日はTohoku Cafeのトークセッションで「地域ファンが支える地域ビジネス」をテーマにお話をさせて頂いた。

“東北の食を通じて地域の魅力を発信する”というTohoku Cafeの着眼点は、山村地域再生プロジェクトを経験してきた僕たちも強く同感。その心は、“地域ビジネスが地域ファンをつくり、地域ファンが地域ビジネスを支える好循環を生み出す”ことが、サステイナブルな地域再生を実現する有力な方法論であると考えるからである。この観点から、東北地域のストーリーを内包する食材・料理・食器を組み合わせて魅力を訴求するTohoku Cafeは地域ファンづくりにつながり、地域ファンが有形無形で地域ビジネスを支える循環を生み出すきっかけになり得る。地域ビジネスを「食べる(飲食)、買う(特産品)、遊ぶ(ツーリズム)」の3つに大別すると、Cafeは飲食をベースにしつつも特産品やツーリズムに発展させるプラットフォームとなる。その意味でも、Tohoku Cafeプロジェクトの展開を応援したい。