復興交付金の活用モデル検討@東京大学


東京大学の実務家チーム(東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻)では、先月11月より、復興まちづくり支援として「国の復興交付金の活用モデル」を検討してきた。対象自治体は、宮城県気仙沼市と岩手県釜石市。市の復興計画を推進するために国の復興交付金を効果的に活用する事業モデルを検討した上、実行手段として運営組織や条例制定までを想定した設計を行うプロジェクト。今日は本郷にて、4つの班に分かれて検討してきた内容を報告する内部プレゼンの機会をもった。自身は気仙沼の検討を担当しており、5人のプロジェクトチームで詰めてきた提案内容を全体に報告した。

国の東日本大震災復興交付金は基幹事業と効果促進事業から構成され、前者が5省40事業としてハード事業にフォーカスしているのに対して、後者は資金の使途自由度の高さを担保しながらハード・ソフト両事業を幅広く対象としている。一方、自治体で策定された復興計画には、100を超える復興メニューが並んでいる。復興交付金は、それら復興メニューの財源として接続する“はず”の補助金。ところが、現実的には接続の担い手が手薄くなり、効果的な補助金の活用に至り難い。そこで、我々の提案の骨子は、まさにその接続を円滑化するモデルの構築。少しでもお役に立てるなら幸いである。