学会発表:アカデミックの旅路


東大の本郷キャンパスで開催された計画行政学会で研究発表の機会を頂いた。今回、題目は『復興まちづくりにおいて地域コミュニティから民意を計画行政に反映するオープンスペースの考察 〜被災地にコミュニティカフェを創出する復興支援プロジェクト「道のカフェ」の実践を通じて〜』。当学会の関東支部が推進する若手研究者の発表の場として広く現場の実践事例も歓迎されるという仕立てもあり、自身がプロジェクトの実践を通じて得た仮説に基づく研究企画の提案型発表で臨んだ。ソーシャルデザインワークを推進するにあたり、実践と理論化のツインドライブを高速回転させていきたいとの意図もあり、今回はアカデミックな領域との接続点を探る上で非常に貴重な参考機会となった。

何事も現場で実践されることに意義を見出している自分としては、率直なところ、現場で使えないような机上の研究には面白味を感じない。ただ、実践事例から理論を抽出して普遍化することには強い魅力を感じており、その意味での研究活動は是非深めていきたい。だからこそ、ビジネス最前線で「ファクトベースでの情報分析→示唆抽出→現場実践」を行う戦略コンサル経験から得た学びは非常に大きく、実践現場と研究現場をリンクさせるチャレンジシリーズに着手している次第となる。全くの私見としては、研究分野の報告であろうとも、初めて聞く人が理解できるレベルまでに咀嚼されてこそ実践現場に還元されると思う。学問のトゥクトゥクに乗りながらアカデミックな旅路も楽しんでいきたい。